熊本とっぺん通信

「熊本とっぺん通信」日々を、おいしく、うつくしく。

小さなトマトに、人生すべて。ー 後藤孝俊さん

      2015/10/28

作り手バナー後藤18歳から農業に携わり、今年で40年目を迎える後藤さん。もともとはスイカやメロンの栽培をされていましたが、夏場にもなにか作れないかということで、20年前からミニトマトを始められました。

ミニトマトづくりで大事なことは、堆肥を入れる土づくりはもちろんですが、「土地を休憩させる」ことです。害虫を抑制する緑肥*1を入れて1年間、畑をお休みさせるのです。休ませることができない場合は、違う作物を植えるのでもいいと思います。そうすると、土壌環境が回復し、おいしいミニトマトができます。おそらく、糖度も1~2度は違いますね。

*1 緑肥:植物をそのまま土壌にすき込んで肥料とすること。

気候が変わっても、知恵で乗り越える。

ミニトマト

連作はどうしても収量が減ってしまうんです。でも、収量が減ると勉強になります。どうして減ったのかなど原因を探れるからです。つくる品種によっても違うし、いろいろな要素が重なって影響してくるのですが、はっきりと言えるのは、昔と比べて高冷地でも気温が高くなって来ている、ということです。昔は高くても30度くらい。ところが最近は35度くらいにまで上がってしまい、収量にも影響してきます。気温が高いと実がならないんです。それと日照不足もあります。気温が高くても日照時間が短いと、サイズが大きくならない、病気になりやすい、甘みが出ない、といった弊害が出てきてしまいます。気候だけはどうにもなりませんが、少しでも収量を増やすためには、甘みを出すためには、どうすればいいか。この歳になっても毎年、毎年勉強です。

洗って少し冷やす、塩ふって食べる。
これが最高においしいです。(後藤さん)

手間ひまをかけるということ。

これが40年で学んだことです。具体的には、まだ何もわからなかった頃にやっていたことを、しっかりやり続けるということです。人間は長くやっていると、どうしても効率化を図ってしまいます。2度やるべきところを1度で済ませるなど、「手間ひまをかけること」を辞めてしまいます。でもそうなると、収量だけでなく、食味にまで返ってくるんですよね。やっぱり「初心忘れるべからず」ですよ。

minitomato_0905_02

 

 - FARMER'S TALK